弁護士が答える調停離婚Q&A

調停離婚

Q:調停離婚とは何ですか?

調停離婚とは、家庭裁判所での調停において、夫と妻が離婚することに同意し、その内容を書いた調停調書を裁判所に作成してもらって離婚することをいいます。

夫婦だけで話し合ったものの離婚の合意ができない場合や、そもそも夫婦だけで話し合いをすることが難しいという場合に、第三者である裁判所に間に入ってもらって、離婚の話し合いをする手続きです。

Q:調停の中身を教えてください。

担当の調停委員(男女2名、担当は裁判所が決めるため、当事者が調停委員を選ぶことはできません。)が中心となって夫婦双方の話を聞いて、離婚の合意や財産分与等の離婚の条件についてそれぞれの意見を調整し、夫婦相互が離婚について合意した場合には、調停調書が作成されるという流れになります。

なお、調停は、裁判と違って非公開なので、話の内容が他人に聞かれることはありません。

つまり、テレビで見るような法廷でお互いが自分の主張をするわけではないのです。
申立費用も、通常、数千円程度で済みます。

さらに、担当の調停委員が、夫と妻の話を交互に聞いていく方法で進められますので、夫と妻が向き合って直接に話し合いをするわけではありません。

調停が夫婦一方の話を聞いているとき、もう一方は別室で待機します。

待機室も夫婦で別室が用意されていますので、調停中に夫婦が顔を合わせることもありません。

ですから、夫婦だけでは話し合いがうまくいかず協議離婚はできない場合でも、夫婦の間に調停委員が入ることで、比較的冷静に話をすることができるので、調停でまとまることもあります。

調停が成立してから10日以内に離婚届と共に調停調書謄本を添えて、市区町村役場に提出しなければなりません。

Q:調停はどこの裁判所でするのですか?

調停は、原則として、調停を申し立てられた方が住んでいる場所を管轄する家庭裁判所ですることになります。

例えば、、神戸に住んでいる妻が、広島で別居中の夫に対し、調停を申し立てた場合は、調停を申し立てられた側である、夫の住所地を管轄する広島の裁判所で調停が行われるということです。

ただし、妻が仕事をしながら子育てをしているなどの事情で、広島の裁判所までどうしても行くことができない場合などには、神戸の家庭裁判所にその理由を書いた書類を提出することで、例外的に神戸の家庭裁判所で調停をすることを認めてくれる場合もあります。

Q:調停には必ず出席しないといけませんか?

結論から言うと、出席するべきです。

確かに、調停に出席しなかったからといって、勝手に離婚させられてしまうわけではありませんし、刑罰を科されることもありません。

しかし、婚姻費用の分担請求の申し立てがされている場合には、調停が審判という手続きに移行し、裁判官が欠席者の言い分を聞くことなく、強制的に婚姻費用を決めてしまうこともあります。

さらに、刑罰ではないものの、裁判所から「過料」という5万円以下の金銭制裁を課される可能性もあります。

何より、調停を欠席し、調停が不成立になると、次に相手は、離婚訴訟を起こすことができるようになります。

この離婚訴訟を起こされたにもかかわらず、無視し続けると、今度こそ、裁判所の判決によって強制的に離婚させられたり、相手の言い分通りの慰謝料などが認められてしまいかねません。

このように、調停を欠席すると、様々な不利益を被る可能性がある以上、調停には出席するべきなのです。

そもそも、調停は、裁判所という第三者に間に入ってもらうものの、あくまで当事者同士の話し合いの場です。

話し合いの場なのですから、調停に出席したからといって、自分の意に反して無理やり離婚させられるわけではありません。

ですから、まずは調停に出席してみて、とりあえず相手の言い分を聞いた上で、自分の言い分も主張してみましょう。

その後の方針を決める一番のヒントになります。

家庭裁判所が指定した調停期日には予定が入っていてどうしても行けないという場合には、事前に家庭裁判所に連絡をして事情を説明すれば、期日を変更するか、1回目はとりあえず申立人の話だけを聞いて、2回目からは双方が出席できる日に期日を入れるなど、調整をしてもらうことができます。

電話1本入れれば済む話なので、必ず連絡しておきましょう。