Q:相続放棄とは何ですか

A:相続放棄とは、相続人が、亡くなった方(被相続人)の遺産を相続することを拒否することです。

相続は、遺産の全てが対象になりますから、預貯金や現金、土地、建物や預貯金などのプラスの財産はもちろん、借金、住宅ローン、保証債務などのマイナスの財産も含まれるのが原則です。

そこで、主として、プラスの財産よりもマイナスの財産が多い場合に、相続人が過大な負債を負わなくて済むように認められているのが、相続放棄という手続きです(民法938条~940条)。

もっとも、相続放棄をするのに、理由は問わないことから、プラスの財産の方が多い場合であっても、生前の感情のもつれや人間関係等から、亡くなった方の財産を相続したくないと思う場合や、亡くなった方が、会社や農業を営んでいた場合などに、会社の不動産や株式、その他の資産が相続によってバラバラにならないように、これらの資産を一人の相続人に集中させる場合等にも利用されています。

Q:相続放棄はどうやってすれば良いですか

A:相続放棄は、ご家族が亡くなったことを知った時から3か月以内に、ご自分と亡くなった方の戸籍謄本、亡くなった方の住民票の除票を用意して、家庭裁判所に備え付けの相続放棄申述書に必要事項を書いて提出すればできます。

相続財産が多いため、3か月以内に、財産の調査が出来そうにないという場合などは、家庭裁判所に事情を申し立てれば、3か月という期間を延長してくれることもあります。

注意が必要なのは、ご家族が亡くなった後で、その遺産を使ったり、処分したりすると、相続することを認めたことになってしまい、その後に相続放棄をすることができなくなることです。

例えば、お母さんが亡くなった後、相続人が自分の生活費に充てるために、銀行からお母さんの預金を10万円引き出して使ってしまうと、相続を認めたことになり、相続放棄はできなくなります。

ですから、相続放棄をする可能性がある場合には、遺産には一切手を触れないでおくことが大切です。